家屋洗いの起源と変遷

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● 家屋洗いの起源と変遷

● 伝統的あく洗い技法の工具

● ササラの作り方

● 琉球あく引きの作り方
 まえがき 
戦後の建設ブームに伴って建物洗い美装工事の需要が急激に高まり、また建設関係においても一つの重要なポジションを占める様になりました。
しかし、この「 あく洗い 」の伝統技法について述べた専門書や文献が殆ど無いと言っても過言ではないでしょう。
やむなく、明治大正時代より、この仕事一筋の方々よりの口述と現代まで伝承されてきた事をまとめました。
特に洗い屋一筋で、現役でご活躍されている 北野 勇 氏 のご協力により、貴重なる伝承のホームページとビデオを作れた事に感謝してやみません。
不充分な所が多く、意に満たない内容ですが参考になれば幸いです。
皆様の中で参考になる事や専門書、文献をご存知の方が居られましたらお教え下さい。
少しでも充実した内容にしていきたいと思っています。

 家屋洗いの起源と変遷 

■ 儀式的洗い
相当昔より現代の地鎮祭の様な、神事の祭りごとに際して「 お清め 」「 厄払い 」の意味合いで行われていた様である。
この時期は「 儀式的洗い 」とでも言えよう。
■ 灰汁洗い
いつの頃よりか、神事の儀式的洗いから実用的用途が目的の洗いになっていった。
新築時の木に付いた汚れ等は、水やお湯を使い束子やササラ、「 御護箒(みごぼう) 」で擦り落とした様である。古い木の洗い、いわゆる「 あく洗い 」
* まず、木や藁、葦、を燃やして出来た灰を木桶に入れて、その上から水を入れて、よくかき混ぜる。
* 灰を沈殿させた後、その上澄みの液「灰汁 」を釜に移し、火にかけて温める。
* 温めた「 灰汁 」を手桶に移し、稲穂を束めた水箒で汚れた木に塗り、ササラや束子、御護箒で擦った後、温水で洗い流す。
* その後、お酢を希釈した液で仕上げの洗いをする。
■ 苛性ソーダー洗い
明治時代の中頃より、「灰汁洗い 」より苛性ソーダーを使っての洗いに代わっていった。
灰汁は植物から得られるアルカリ性の液体であるが、苛性ソーダーは工業的な化学薬品から得られるアルカリ性の液体である。簡単に、又、いくらでも容易に必要なだけ作られるのと、準備に手間がかからず作業効率が良いので、急速に普及した様である。
伝統的アク洗い技法(作業編)@
伝統的アク洗い技法(作業編)A


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